クラフトビール製造設備の選び方は?導入時のポイント・費用も確認

クラフトビール製造業に参入したいと考えている事業者様の中には、設備選びに苦戦している方もいるのではないでしょうか。
「選び方のポイントがわからない」「費用が気になる」といった方もいるはずです。

 

そこで、本記事では新規に醸造所を立ち上げたり、増設したいと考えていたりする方のために醸造設備の選び方や、導入時のポイントなどを紹介します。
この記事を読むことで何に注目して醸造設備を選べば良いかがわかるようになるので、ぜひご一読ください

【目次】

クラフトビールとは

クラフトビールとは、小規模な醸造所が独自のレシピや製法によって生み出す個性的なビールの総称です。

一般的な大量生産ビールと比べて原料や製造工程にこだわりがあり、地域性や醸造家の思想が味わいに反映される点が特徴です。

また、ホップやモルトの種類、発酵方法などを工夫することで多様なスタイルを生み出すことができるため、近年は国内外で人気が高まっています。

さらに、小規模醸造を前提としたクラフトビールでは、適切なクラフトビール醸造設備を導入することが品質の安定と独自性の両立において重要になります。

クラフトビールの醸造所を開業するまでの流れ

クラフトビールの醸造所を開業するには、まず販売方針や生産量を踏まえた事業計画を立て、その内容に沿って酒類製造免許の取得準備や資金計画を進めることが重要です。

そのうえで、必要なクラフトビール醸造設備の種類・規模・配置を検討し、レシピ開発とあわせて導入計画を固めることで、無理のない開業につながります。

さらに、設備の性能を理解して温度管理や衛生管理を徹底しながら醸造を行うことで、安定した品質のクラフトビールを継続的に生産しやすくなります。

クラフトビールの醸造設備の基礎情報

クラフトビールを製造するためには、専門的な醸造設備が必要になります。
あると良いもの、なくてはならないものを理解し、そろえていきましょう。

 

最低限必要な設備として、以下が挙げられます。

 

【必要な設備】

  • 麦芽の粉砕機
  • ブリューハウス・タンク
  • ブリューハウスコントロール、コード、ケーブル
  • ブリューハウスの加熱機器
  • 熱交換器
  • ポンプ、ラック、バルブ、配管
  • 発酵タンク
  • 発酵コントロール、コード、ケーブル
  • グリコールシステム
  • 継手、トリクランプ、口金、醸造用ホース

あとは必要に応じて用意していく形となります。

 

ビール造りは非常に複雑なプロセスを必要とします。
そのため、各種機器を細かく制御可能な設備を導入していかなければなりません。

 

また、生産量に応じて必要な設備の性能や容量も変わってきます。

麦芽の粉砕機

麦芽の粉砕機は、醸造工程の最初に使用される設備であり、麦芽を適切な粒度に砕くことで糖化工程を効率的に進める役割を担います。

粉砕が粗すぎると糖分が十分に抽出されず、逆に細かすぎるとろ過工程に影響を与えるため、粒度調整が重要になります。

そのため、クラフトビール醸造設備では粉砕ローラーの間隔を調整できるタイプが多く採用されているのです。

また、安定した粉砕品質を保つことで、仕込み効率やビールの味わいにも良い影響を与えます。

ブリューハウス・タンク

ブリューハウスはクラフトビールの仕込み工程を担う中心的な設備であり、糖化や煮沸などの工程を行うタンク群で構成されています。

モルトから糖分を抽出するマッシュタンクや、ホップを加えて煮沸するケトルなどが含まれます。

また、設備容量や構成によって一度に仕込めるビール量が決まるため、醸造所の生産規模に応じた設計が重要です。

適切なブリューハウスを導入することで、クラフトビール醸造設備全体の効率と品質管理を向上させることができます。

関連記事:スペントグレインのブリューハウス

ブリューハウスコントロール、コード、ケーブル

ブリューハウスのコントロールシステムは、温度や時間、ポンプの稼働などを制御するための重要な装置です。これにより糖化温度や煮沸時間を正確に管理することができ、安定した品質のビールを醸造できます。

また、センサーや制御盤を接続するコードやケーブルは設備全体の運用を支えるインフラとなるため、耐熱性や耐湿性を備えた専用部材を使用することが一般的です。

適切な制御環境を整えることで、クラフトビール醸造設備の自動化や作業効率の向上につながります。

ブリューハウスの加熱機器

ブリューハウスでは、麦汁を加熱するための加熱機器が重要な役割を果たします。

一般的には蒸気ボイラーや電気ヒーターなどが使用され、糖化や煮沸工程で必要な温度を安定して維持します。 また、加熱効率が低いとエネルギーコストが増加するため、醸造所の規模に合わせた設備選定が重要です。

適切な加熱システムを導入することで、クラフトビール醸造設備の運用効率を高めながら品質の安定化を図ることができます。

熱交換器

熱交換器は、煮沸後の高温の麦汁を短時間で冷却するために使用される設備です。

冷却速度が遅いと雑菌繁殖のリスクが高まるため、衛生管理の観点からも重要な役割を担います。

一般的にはプレート式熱交換器が採用され、冷却水やグリコールを利用して効率的に温度を下げます。

適切な熱交換器を備えることで、クラフトビール醸造設備全体の衛生性と醸造品質の維持が可能です。

<h3>ポンプ、ラック、バルブ、配管</h3>

醸造設備では麦汁やビールを各タンクへ移送する必要があるため、ポンプや配管システムが欠かせません。

これらの設備によって原料や液体の移動を安全かつ効率的にできるようになるのです。

また、バルブやラックは流量の制御や設備固定を行うための重要な部品であり、衛生性の高いステンレス素材が多く使用されています。

適切な配管設計を行うことで、クラフトビール醸造設備の作業効率やメンテナンス性を高めることができます。

発酵タンク

発酵タンクは、酵母の働きによってアルコール発酵を行うための重要な設備です。

温度管理や圧力管理を適切に行うことで、ビールの風味や香りが大きく変化します。

また、多くのクラフトビール醸造所では円錐型のステンレス製タンクが使用され、酵母回収や洗浄作業が効率的に行える構造になっています。

適切な発酵タンクを導入することで、クラフトビール醸造設備の品質管理能力を高めることが可能です。

関連記事:スペントグレインの発酵タンク

発酵コントロール、コード、ケーブル

発酵工程では温度管理が品質を左右するため、専用の発酵コントロールシステムが必要です。

センサーによってタンク温度を監視し、冷却システムを自動制御することで最適な発酵環境を維持します。

また、これらの制御装置を接続するコードやケーブルは、湿度や洗浄環境に耐えられる仕様が求められます。

安定した発酵管理を実現することで、クラフトビール醸造設備全体の品質安定性を高められるわけです。

グリコールシステム

グリコールシステムは、発酵タンクや熱交換器の冷却に使用される温度管理設備です。グリコール液を循環させることで、醸造工程に必要な低温環境を安定して維持します。

また、発酵温度の微調整が可能になるため、ビールスタイルごとの発酵条件を再現しやすくなります。

適切な冷却システムを備えることで、クラフトビール醸造設備の温度管理精度を高められるでしょう。

継手、トリクランプ、口金、醸造用ホース

醸造設備では各タンクや配管を接続するために、継手やトリクランプ、専用ホースなどの部品が使用されます。

これらは液体の漏れを防ぎながら衛生的に設備を接続する役割を担います。

特にトリクランプ接続は分解や洗浄が容易であるため、多くのクラフトビール醸造設備で採用されている設備です。

また、耐圧性や耐薬品性を備えた醸造用ホースを使用することで、安全かつ衛生的な醸造環境を維持することができます。

クラフトビールの醸造設備の選び方

クラフトビールの醸造設備を選ぶ際には、どのようなポイントに注目すれば良いのでしょうか。
醸造設備の選び方として、以下の4つについて考えておく必要があります。

 

関連記事:ビールの醸造所を開業するために必要になる設備と選び方のポイント

バッチサイズを考慮する

はじめにバッチサイズを検討しておきましょう。
バッチサイズとは、1回あたりに醸造可能な上限量のことをいいます。

 

例えば、同じ種類のクラフトビールを大量に作りたいと考えているのであれば、大きなバッチサイズについて検討が必要です。
もちろん、そのためにはそれなりの規模の醸造所も用意しなければなりません。

 

一方、短期間で種類の異なるビールを造りたいと考えているのであれば、バッチサイズは小さくて問題ないでしょう。
小規模なバッチである場合はそれだけ管理もしやすくなります。

必要なタンクの数を概算する

タンクの数は仕込み計画と販売計画に直結するため、導入前に概算しておく必要があります。

検討すべき要素は以下のとおりです。

  • 発酵や熟成にかかる日数
  • 1回あたりの仕込み量
  • 月間の仕込み回数

これらを基準に計算すれば、過不足のないタンク数を把握できます。

タンク数が不足すれば仕込みの遅れで販売機会を逃し、過剰に導入すれば維持費が経営を圧迫します。

 

一般的な目安は「仕込み量×発酵日数÷稼働サイクル」で算出可能です。

たとえば300L仕込み、発酵に14日を要し、月4回仕込みたい場合は少なくとも2基以上が必要となります。

仕込み量発酵日数月間仕込み回数必要タンク数(目安)
300L14日4回2基
500L10日6回2〜3基
1,000L14日8回4基以上

さらに限定醸造や季節限定品を計画するなら、余剰分の確保が必要です。

初期段階では最小限でスタートし、需要に合わせて増設していきましょう。

タンクのサイズや形状によっても効率は変わります。

 

また、小型タンクを複数導入すれば柔軟性が高まり、大型タンクで統一すれば省スペース化が進みます。

将来的な拡張計画を見据え、段階的に追加できる構成を選ぶと長期的に安定した運営につながるでしょう。

タンク数を見極める力は、安定したブルワリー経営を支える基盤になります。

高品質な材質の設備を選ぶ

各種設備に使われている素材の材質にもこだわりたいところです。

 

例えば、安く購入できるような設備の場合、耐久性が低く、短いスパンで買い替えなければならない可能性もあります。
初期費用を安く抑えられたとしても長い目で見ると高くついてしまうこともあるので、注意しましょう。

 

ただし、品質を追求すればするほどコストが高くなるので、このあたりもよく検討しておかなければなりません。

品質を考慮する

品質を判断するポイントはいくつかあります。
例えば、その設備メーカーの評判を確認する機器の効率を比較するなどです。

 

品質の高い設備を導入できれば、それだけ質の良いクラフトビール造りにつながります。
また、同時にカスタマーサービスやアフターケア、製品の保証に関するポイントもチェックしておきましょう。

関連記事:クラフトビールの品質管理の方法は?3つの検査を紹介

予算を考慮する

しっかりと考えておかなければならないのが、予算に関することです。
高品質で良いものを選ぼうとすれば、それだけコストが高くつきます。

 

そのため、良いものであればいくらでも構わないと考えてしまうのではなく、予算の範囲内で導入可能なできるだけ良いものを検討しなければなりません。

 

ブルワリー開業のためには、醸造設備だけではなく、原材料を購入するための費用や販売に関する費用、さらにはメンテナンス費用などもかかることになります。
これらを含め醸造設備の購入にはどの程度の予算が必要か検討しましょう。

関連記事:クラフトビールの設備はメンテナンスが重要!ポイントや手順は?

クラフトビール製造のための資金調達の方法

醸造設備は数百万円から数千万円規模の投資が必要になるため、資金調達方法を知っておくことが欠かせません。

代表的な手段は以下の3つです。

  • 補助金
  • 融資
  • クラウドファンディング

これらを組み合わせることで、計画的かつ安定した資金調達が可能になります。

方法メリット注意点
補助金返済不要/初期費用軽減採択率/申請準備の負担
融資まとまった資金確保/長期計画可能返済義務あり/審査必要
クラウドファンディング資金+ファン獲得/宣伝効果手数料/未達リスク

補助金

補助金は返済不要の資金調達手段で、設備導入費用の負担を大きく軽減できます。

国や自治体が、中小企業支援や地域振興を目的に実施しているものが多く「ものづくり補助金」や「小規模事業者持続化補助金」が代表例です。

 

ただし申請には事業計画書が必須であり、審査で採択されなければ受けられません。

公募期間も限定的なため、こまめな情報収集と早期準備が必要です。

採択されれば開業初期の負担を大幅に抑えられます。

 

さらに、補助金は事業の信頼性を裏付ける効果もあります。

採択された実績は銀行融資の審査においてプラス評価となるケースがあり、次の資金調達にもよい影響を与えるでしょう。

融資

融資は銀行や日本政策金融公庫からの借入で、一般的な資金調達方法です。

審査では収支予測や損益分岐点の分析が重視されます。

金利や返済期間を比較し、無理のないキャッシュフロー計画を立てることが大切です。

とくに開業直後は売上が安定しにくいため、据置期間付きの融資を選べば返済開始を遅らせることができ、立ち上げ期の資金繰りを守れます。

融資は返済義務があるものの、確実な資金源として利用価値は高いです。

 

金融機関は融資後も経営支援や相談対応を行うことがあります。

定期的に業績を報告し、信頼関係を築いておくと、追加融資や条件変更の際に有利に働くでしょう。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは資金集めと同時にファンを獲得できる点が魅力です。

地域性やブランドストーリーと相性がよく、限定ビールや体験イベントをリターンに設定すると支援者の共感を得やすいです。

支援金が集まれば初期費用の一部をまかないつつ、開業前から顧客基盤を築けます。

 

ただし手数料や目標未達のリスクもあるため、補助金や融資と併用するのが現実的です。

さらに、クラウドファンディングの成功は強力な宣伝効果を持ちます。

開業前から多くの人に事業を知ってもらえるため、スタート直後から来店や販売に結びつきやすい利点もあるでしょう。

 

事業の魅力を広く伝える場としても、有効な方法といえます。

損益分岐点から見たビール醸造設備の選び方

ビールの醸造設備を導入する前に確認しておかなければならないのが、損益分岐点です。
損益分岐点とは、売上と費用が一致する部分のことをいいます。

 

事業としてクラフトビール製造を行う場合、売上と費用の両方について考えていかなければなりません。
例えば、高額な費用をかけて醸造設備を導入したものの、売上につながらなかったとなると、大赤字になってしまいます。

 

事業継続が難しくなっていくので、よく確認しておきましょう。
損益分岐点を知ることで必要な設備の規模が分かるようになります。

 

例えば、損益分岐点をプラスにするためには年間30KL以上製造しなければならないのであれば、それが可能な設備を選ばなければなりません。
1回あたりに仕込める量は設備によって大きく変わってくるので、事前に十分なシミュレーションを行ったうえで必要な設備を選んでください。

優れた醸造設備を選ぶことの重要性

導入する醸造設備について検討する際、いかに安いコストで導入できるかではなく、優れた醸造設備であるかに注目して選びましょう。
これには、以下のような理由があります。

高い精度が求められる

ビール造りは非常に難しく、繊細です。
醸造におけるすべての過程において高い精度が求められます。

 

もし、導入した醸造設備の精度が低い場合、仕上がるクラフトビールの質が悪くなることは避けられません。
例えば、ろ過設備の精度が低い場合、不純物が残ってしまい濁ったビールになることも考えられます。
これは見た目だけではなく、味にも影響するポイントです。

 

とりあえずクラフトビール製造ができる設備を安く導入したとしても、そのビールの質に問題があり、売れないようであれば事業として継続していくことはできません。

 

近年はクラフトビール業界が盛り上がりを見せており、多くの新規参入者がいます。
その中で自社のビールを選んでもらうためには、高精度でおいしいビールを造り続けることが重要です。
そのためにも精度にこだわった醸造設備を選びましょう。

関連記事:クラフトビールの種類「IPA」とは?特徴やおいしい飲み方を確認

関連記事:クラフトビールに欠かせないホップ!役割と代表的な種類をチェック

ビールのクオリティを担保する

優れた醸造設備を選ぶことは、ビールのクオリティを担保することにもつながります。
商品として販売する以上、日によってできあがったビールの味に違いがあるのは大きな問題です。

 

精度の低い醸造設備を選んでしまった場合は、こういったトラブルが起こりやすくなります。

 

関連記事:ビール醸造の品質を担保するための5つの方法と欠かせないポイント

柔軟性のある醸造を実現する

優れた醸造設備では、さまざまな挑戦ができるようになります。

 

例えは、これまでとは異なる条件で醸造する、使ったことがない穀物を原料として使用するといったことも可能です。
クラフトビールの研究に力を入れたいと考えている方は、柔軟性のある醸造ができるような設備を導入しましょう。

 

どのようなことができるのかは、導入する設備によって大きく変わります。
基本的な機能が利用できれば良いのでしたら価格を抑えた設備でも問題ないでしょう。
ですが、他にもやりたいことがある方は、それらに対応した設備を選ばなければなりません。

醸造プロセスを合理化する

効率よくビールの醸造を行うためには、醸造プロセスの合理化が必要不可欠といえます。
優れた醸造設備の多くは醸造プロセスの合理化が可能です。

 

効率よく生産したい、醸造に関する時間や労力を節約したいといった場合も優れた醸造設備を選択する必要があります。

関連記事:下面発酵と上面発酵の違いと各発酵方法でつくれるビールの特徴

クラフトビールの醸造設備を導入する際のポイント

クラフトビールの醸造設備を導入する際には、設備の配置と設計についてもよく確認が必要です。
例えば、設備同士でつながりのあるものは離して設置できないことがあります。

 

それから、できるだけ費用を浮かせようと考えたとしても、専門的な知識が求められる配管を適当に行ってしまうのは危険です。
設備の不具合が出てしまう可能性があるほか、場合によっては大きな事故につながってしまうこともあるでしょう。

 

特に飲食スペースを兼ね備えている店舗の場合、営業中に大事故が起こってしまえば来店してくれているお客様にも危険が及ぶことになります。

 

それから、見逃しやすいポイントとして挙げられるのが導入する設備の設置費用に関することです。
予算の範囲内で設備を探して購入を決めたものの、設置費用や配管費用といったものが見積に含まれておらず、思っていた以上の費用がかかってしまったといったケースもあります。

 

どういった費用が必要になるのか、いくらかかるのかに関しては細かい部分まで確認しておきましょう。

クラフトビールを醸造する際の設備投資の費用

クラフトビールの醸造に必要な設備を導入する際、費用の問題を心配している方が多いでしょう。
具体的にどの程度の費用がかかるのか解説していきます。

初期費用

初期費用として必要になるのが、物件の取得に必要となる費用です。
ブルワリーの生産量に合った物件を確保しなければなりません。

 

新築や中古物件の購入のほか、賃貸といった選択肢もあります。
いずれにしてもまとまった費用がかかることになるので、具体的な費用を確認しておきましょう。
特に大規模なブルワリーを設置しようと考えている場合は初期費用が高くつきます。

 

また、どういった形で物件を用意するかによって初期費用の内容が変わります。
賃貸契約で物件を用意する場合は、数カ月分の家賃のほか、前家賃、敷金、礼金、仲介手数料などが必要です。

 

それから、開業した後に必要となる細かい部分も初期費用として考えておかなければなりません。
例えば、清掃用具の購入にかかる費用や、品質管理を行うための機器の購入費用などです。
どういった形でブルワリーを始めようと考えているのかによっても必要なものや初期費用が変わります。

醸造設備の導入にかかる費用

クラフトビールの製造に必要な設備を導入するのにかかる費用も早い段階で確認しておきましょう。

 

紹介したように、麦芽の粉砕機やブリューハウス・タンク、熱交換器、発酵タンクなど、実にさまざまな設備が必要になります。
どの程度の規模・品質の醸造設備を導入するのかによってかかる費用は大きく異なるので、注意深く確認しておかなければなりません。

 

最低でも数百万円、規模によっては数千万円かかるでしょう。
数百万円代で抑えられるのは、相当規模の小さなブルワリーです。
例えば、300Lの醸造設備を導入する場合は、最低でも2000万円以上の費用はかかることになるでしょう。

 

また、クラフトビール関連の醸造設備は海外製のものが多いのですが、海外から輸入する場合は輸送料や関税などの費用がかかることも珍しくありません。
設備の金額を確認する際は、これらの費用が含まれているのかもよくチェックしておいてください。

内装工事費用

確保した物件の内装工事にも費用がかかります。
設備を置くために必要な工事のほか、飲食スペースを備える場合はそのための工事も行わなければなりません。

 

居抜き物件であれば安く抑えることも可能ですが、一から内装工事を行う場合、数千円程度はかかるでしょう。
できるだけ費用を抑えたいと考えているのであれば、居抜き物件を探すのがおすすめです。
条件が合う居抜き物件が見つかるとは限りませんが、うまくいけば数百万円単位の費用を抑えて開業できる可能性もあります。

優良な醸造設備メーカーの選び方

醸造設備は長期的に使用するため、メーカー選びが成功の成否を大きく左右します。

比較の際に重視すべきポイントは以下のとおりです。

  • 豊富な導入実績がある業者を選ぶ
  • ビール醸造の知見がある業者を選ぶ
  • 建物に合ったレイアウトを提案してくれる業者を選ぶ
  • サポートが充実している業者を選ぶ

上記を満たすメーカーであれば、導入後も安心して運営を続けられます。

メーカーによっては輸入から設置、アフターサポートまで一貫対応しているところもあります。

複数の窓口に依頼する必要がなく、開業準備がスムーズに進むのも大きなメリットといえるでしょう。

豊富な導入実績がある業者を選ぶ

導入実績が多い業者は、さまざまな条件の案件を経験しています。

規模や業態に合わせた最適解を示してくれるだけでなく、過去のトラブル事例から学んだノウハウも活かせるでしょう。

初めての醸造所立ち上げでは、このような業者をパートナーに迎えることが安心できる材料となります。

 

さらに、実績が多いというのは各地のブルワリーから信頼を得ている証拠です。

導入先を公開している業者であれば、実際の稼働状況を確認できます。

これは、導入の判断材料として大きな意味を持つでしょう。

ビール醸造の知見がある業者を選ぶ

設備の設置以外にもビール醸造の専門知識を持つ業者は、より実践的なサポートを提供できます。

たとえば発酵管理や温度制御に適した設計を提案できるため、品質維持に直結します。

知見のない業者だと表面的な導入にとどまりますが、専門性を持つ業者であれば長期的な成長戦略まで見据えた相談が可能です。

 

醸造知識を持つ業者は新しいビールスタイルを実現する挑戦にも協力的です。

製造過程に関する理解が深いため、実験的なレシピ開発や少量生産にも柔軟に対応できるでしょう。

こうした知見の蓄積は、ブルワリーにとって大きな財産になるはずです。

建物に合ったレイアウトを提案してくれる業者を選ぶ

建物の形状や配管状況はブルワリーごとに異なります。

最適なレイアウトを提案できる業者なら、限られたスペースでも効率的に設備を配置できます。

動線や安全性も考慮されるため、作業効率が向上し無駄な工事費用も抑えられるでしょう。

 

とくに都市部の狭小スペースで開業する場合、レイアウト提案力は大きな差になります。

さらに、レイアウト設計に長けた業者は、将来的な拡張まで見据えた提案を行います。

増設や改修が必要になった際に大きな工事を伴わず対応できるため、長期的に見てコスト削減につながるでしょう。

建物に適した提案をしてくれるかどうかは、業者を選ぶ上での大切な基準となります。

サポートが充実している業者を選ぶ

設備導入後も安定して稼働させるには、アフターサポートが欠かせません。

定期点検や部品供給、緊急時の対応力が整っているかは重要な比較ポイントです。

スペントグレイン様は導入後のメンテナンス体制を整え、長く使い続けられる環境を支えています。

サポートが手厚い業者であれば、安心して事業を拡大していけるといえます。

 

さらに、海外設備を扱う場合は部品の調達に時間がかかるケースもありますが、在庫管理や輸入ルートを整備している業者なら対応が早いです。

アフターサポートを重視すれば、長期的な安心と安定した醸造環境を確保できるでしょう。

導入後の安心感こそが、長期的な成功を左右するといえます。

設備は慎重に選ぶ必要がある

いかがだったでしょうか。
クラフトビールの醸造設備を導入する前に確認しておきたい選び方のポイントを解説しました。
設備が悪ければ質の高いビールを作ることは難しいので、費用を重視してしまうのではなく、優れた設備の導入について検討してみるのがおすすめです。

 

導入する設備選びに悩んでいるのであれば、マイクロブルワリー、クラフトビール開業支援のスペントグレインまでご相談ください。
現役で活躍している醸造家がこれまでの経験をもとに要望に合わせた醸造設備の提案を行っています。
それぞれの好みやスタイルに合わせたカスタマイズも可能です。

公式サイトでは導入事例やサポート内容も紹介していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

あなたのブルワリーづくりを実現するパートナーとして、最適な設備導入を全力でサポートいたします。

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この記事の監修者

監修者の写真

株式会社スペントグレイン
マーケティング担当者

兼 醸造アドバイザー/経営コンサルタント

<略歴>

大手経営コンサルティング会社へ就職し、地域経済の活性化に貢献するプロジェクトに多く携わり、食品やアルコールを通じた地域振興・施設開発を専門にコンサルティングを行う。経営アドバイザー・醸造アドバイザーとして地域密着型のクラフトビール事業の立ち上げから設備導入、経営戦略までを一貫して支援し、地元の特産品を活かしたビールづくりにも取り組んでいる。

<監修者から>

ビールの品質は、技術は当然のことながら、経営の安定からも生まれます。持続可能で収益性の高い事業運営を支援しながら、ビールの味わいを最大限に引き出すことが私の使命です。 良い設備がなければ、良いビールは生まれません。しかし、経営が安定してこそ、長期的に持続可能なビール文化を築けるのです。

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