Combi Tank Brewhouse

コンビタンクブリューハウス

コンビタンクブリューハウスとは?そのほかの醸造設備も紹介

コンビタンクブリューハウスは、限られたスペースや予算でクラフトビール醸造を始めたいブルワリーにとって心強い仕込み設備です。
本記事では、コンビタンクブリューハウスの仕組みやメリット・デメリットに加え、あわせて導入したい発酵タンクや補機設備まで、開業計画の全体像がつかめるように解説します。
コンビタンクブリューハウスの導入を検討している方は、ぜひご一読ください。

コンビタンクブリューハウスの写真

製品仕様

スペントグレイン対応コンビタンクブリューハウスは、醸造工程の効率化と副産物(スペントグレイン)の有効活用を同時に実現する、省スペース・高効率型のブリューハウスシステムです。
マッシュ〜ロイター工程を一体化したコンビタンク構成により、初期投資や設置面積を抑えつつ、安定した醸造品質を提供します。
小規模〜中規模醸造所を中心に、**持続可能な醸造(サステナブルブルーイング)**を目指す現場に最適なソリューションです。

項目 内容
メインタンク マッシュロイター&ホットリカー コンビタンク、ケトル/ワールプール
標準規格 2BBL〜30BBL(3.5/5/7/10/15/20BBL)
カスタマイズ 生産量・設置条件に応じて対応可能
オプション 蒸気パイプ、ウォートサンプリングシンク

コンビタンクブリューハウスとは?

コンビタンクブリューハウスは、麦汁をつくるブリューハウス機能を、複数の工程を兼ねるコンビタンクに集約した仕込み設備です。
マッシュロイターとケトルワールプールを組み合わせた2ベッセル構成が一般的で、小規模〜中規模のクラフトブルワリーで広く採用されています。
ここでは、コンビタンクブリューハウスについて、基本的な考え方と構成を整理します。

ブリューハウスの基本構成と役割

ブリューハウスは、麦芽とお湯を使ってビールのもとになる麦汁をつくる工程を担当する設備です。

一般的には、仕込み水を用意するホットリカータンク、糖化やろ過を行うマッシュタン・マッシュロイター、煮沸を行うケトル、ホップやタンパク質を分離するワールプールなどで構成されます。
コンビタンク型は、これらの役割を一部のタンクにまとめて省スペース化したタイプであり、小規模設備でも必要な工程を確保できます。

コンビタンクブリューハウスが向いているブルワリー規模

コンビタンクブリューハウスは、ナノブルワリーや飲食店併設のマイクロブルワリーなど、限られたスペースと予算の中で多品種を仕込みたいケースに適しています。

1日1〜2仕込みで年間数万リットル規模を目指す計画と相性が良く、立ち上げ時は少数の発酵タンクから始めて、需要に応じてタンクを追加していくステップアッププランを描きやすい点も大きなメリットです。
直営タップルーム中心のモデルにも向きます。

コンビタンクブリューハウスを導入するメリット

コンビタンクブリューハウスは、3ベッセル・4ベッセルの大型仕込み設備と比べてタンク点数が少ないため、導入コストを抑えやすい点が大きな魅力です。
1バッチあたりの仕込み効率は確保しつつも、タンク容量をコンパクトにすることで、多品種少量のラインナップを組み立てやすくなります。

まずはリスクを抑えて市場テストを行いたい新規事業者にとって、挑戦しやすい選択肢と言えます。

コンビタンクブリューハウスの主な選び方

コンビタンクブリューハウスを導入する際は、カタログスペックだけでなく、自社のビジネスモデルや将来の増産計画に合っているかを見極めることが大切です。
ここでは、容量や洗浄性といった主要な仕様項目について、選定時にチェックしておきたいポイントを整理します。

容量(L・BBL)とバッチサイズの考え方

コンビタンクブリューハウスの容量としては、300Lや500L、5BBL〜10BBLクラスなどがよく検討されます。
タップ数や客席数、卸販売の有無から1回あたりの販売量をイメージし、何日分を1バッチで仕込みたいかを逆算するとバッチサイズが決めやすくなります。

また、一般的にはブリューハウス1基に対して2〜3本程度の発酵タンクを組み合わせる構成が多く採用され、タンク回転率の最適化が図れます。

CIP・洗浄性とメンテナンス性

日々の運用負荷を左右するのがCIPや洗浄性の設計です。
スプレーボールの配置や配管のデッドスペースの少なさ、バルブ周りの洗浄のしやすさなどを事前に確認しておくと安心です。

また、マンホールからタンク内部にアクセスしやすいか、ポンプやシールなどの消耗部品を現場で交換しやすいかも重要なポイントです。
長期運用を見据え、サポート体制や部品供給も確認しておくことが欠かせません。

コンビタンクブリューハウスとあわせて導入したい醸造設備

コンビタンクブリューハウスだけではブルワリーは完成せず、発酵・貯酒・充填、さらには冷却や蒸気などのユーティリティ設備がそろってはじめて安定した醸造体制が整います。

このセクションでは、開業時にあわせて検討したい代表的な醸造設備を取り上げ、どのような役割を持ち、どの程度の規模から準備するのが現実的かを整理します。

発酵タンク・貯酒タンク(コニカルタンクなど)

発酵タンクは、麦汁を酵母とともに発酵させてビールへと変えていく心臓部の設備です。
円錐底のコニカルタンクであれば、酵母やトリューブの抜き取りがしやすく、二次発酵や熟成まで一貫して行うことも可能です。

必要本数は、仕込み頻度と熟成期間から逆算して決めます。
開業当初は最小限の本数からスタートし、販売状況を見ながら段階的に増設する計画が現実的であり、資金計画上も安心です。

ブライトタンク・サービングタンク

ブライトタンクは、発酵を終えたビールを清澄化し、カーボネーションを整えてからパッケージングするためのタンクです。
飲食店併設ブルワリーでは、このタンクをサービングタンクとして兼用し、そのまま店内タップへビールを供給するケースもあります。

自社で缶・瓶・樽詰めまで行うか、樽のみとするかによって必要なタンク容量や本数が変わるため、販売チャネルとあわせて検討することが大切です。

補機設備:チラー・ボイラー・コンプレッサーなど

チラーやグリコールユニットは、発酵タンクやブライトタンクの温度を安定させるために不可欠です。
また、蒸気加熱を採用する場合はボイラー、バルブ開閉や包装機の駆動にはコンプレッサーが必要になります。

これらの補機は、設置スペースや騒音・排熱対策も含めて計画することが重要です。
醸造設備の能力に対して十分な余裕を持った容量を選ぶことで、安定運転が実現しやすくなり、トラブルも防ぎやすくなります。

洗浄・充填設備(CIP・カンニング/ボトリングラインなど)

タンクや配管を衛生的に保つためには、CIPユニットや洗浄用ポンプの導入が欠かせません。

少量生産の段階では手洗い中心でも運用できますが、生産量が増えるにつれて自動化された洗浄設備の導入が大きな労力削減につながります。
また、缶詰・瓶詰・樽詰めを自社で行う場合は、カンニングマシンやボトリングライン、ケグ洗浄機などの導入タイミングも検討が必要です。
委託充填とのコスト比較も行いましょう。

コンビタンクブリューハウス導入時の検討ポイント

コンビタンクブリューハウスを導入する際には、単に設備仕様を比較するだけでなく、自社の生産計画や売り方、ブルワリーのコンセプトと整合しているかを考えることが重要です。
この章では、生産量やレイアウトといった視点から、計画段階で押さえておきたい検討ポイントを解説します。

想定生産量から逆算する設備規模の決め方

まず年間の目標生産量や販売計画を設定し、店内消費・テイクアウト・卸販売などチャネル別におおよその比率を想定します。

そのうえで、想定バッチサイズと仕込み可能日数、1日の仕込み回数から逆算すると必要な設備規模が見えてきます。

将来的な増産を考える場合は、初期投資を抑えつつも、タンク増設やシステム拡張がしやすいレイアウトと仕様を選ぶことがポイントとなり、余裕ある計画づくりに役立ちます。

ブルワリーのレイアウト・動線設計

仕込み・発酵・貯酒・包装といった工程がスムーズにつながるレイアウトを考えることは、コンビタンクブリューハウスを活かすうえで非常に重要です。

人やフォークリフトの動線、原料や完成ビールの流れが交差しないように配置することで、安全性と作業効率が高まります。

タップルーム併設の場合は、見学動線やガラス越しの仕込み風景など、体験価値を高める設計もあわせて検討すると、ブランドづくりに貢献します。

開業スケジュールと設備導入の流れ

コンビタンクブリューハウスを含む醸造設備の導入は、計画から試運転まで一定のリードタイムが必要です。
一般的には、コンセプト設計や事業計画の策定、レイアウト検討を経て設備発注を行い、その後製造・輸送・据付・配管工事・試運転という流れで進みます。

建築工事や電気・給排水工事、酒造免許申請などともスケジュールをすり合わせる必要があるため、少なくとも1年前後の余裕を持って計画を立てると安心であり、遅延リスクも抑えられます。

まとめ:コンビタンクブリューハウスで叶える理想のビール開業

コンビタンクブリューハウスは、小規模〜中規模のクラフトブルワリーにとって、限られたスペースと予算の中で本格的な醸造を実現できる頼もしい仕込み設備です。
設備コストの抑制や省スペース性、多品種少量生産との相性の良さといったメリットがある一方で、生産量やスケジュール面の制約も存在します。

本記事で紹介した仕様の選び方や周辺設備との組み合わせ方を踏まえ、自社のコンセプトや成長イメージに合うかを丁寧に検討することが大切です。

開業や設備更新を検討している方は、専門のコンサルタントや設備メーカーにも相談しながら、
自分たちのブルワリー像に最適なコンビタンクブリューハウスを選びましょう。

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